クリニックの看護師・医療事務の採用が難しい?スタッフ紹介で人材不足を解決する方法 業種特化

クリニックの看護師・医療事務の採用が難しい?スタッフ紹介で人材不足を解決する方法

2026年04月09日

「看護師を1名採用するのに、人材紹介会社に80万円払った。でも半年で辞められた——」

クリニックの院長や事務長なら、この痛みに心当たりがあるはずです。

クリニックの医療スタッフ採用は、年々難しくなっています。 看護師の有効求人倍率は常に2倍前後を推移し、医療事務も人気職種であるがゆえに大手クリニックとの競争が激しい。 人材紹介会社に頼れば1名60〜100万円の手数料がかかり、しかも紹介経由の人材は「より良い条件があれば転職する」マインドで入ってくるため、定着率も不安が残ります。

この記事では、クリニックの医療スタッフ採用の構造的な難しさを整理した上で、今いるスタッフの人脈を活用する「リファラル採用」という解決策を具体的に紹介します。


クリニックの採用がここまで難しくなった3つの理由

理由1:看護師の「活躍の場」が増えすぎた

かつて看護師が働く場所は病院かクリニックのどちらかでした。 しかし今は、美容クリニック、訪問看護ステーション、企業の産業保健室、高齢者施設、ヘルステック企業など、看護師資格を活かせる場が爆発的に増えています。

特に美容クリニックは「日勤のみ・高待遇・きれいな職場」という条件で看護師を大量に採用しており、一般のクリニックは待遇面で太刀打ちしにくい状況です。

理由2:人材紹介会社の手数料が経営を圧迫する

クリニック規模の医療機関にとって、看護師1名の紹介手数料60〜100万円は非常に大きな負担です。 年間2〜3名の看護師を採用すれば、紹介手数料だけで120〜300万円。さらにその人材が1年以内に辞めれば、投資は水の泡です。

人材紹介会社の返金保証は通常3〜6ヶ月。それ以降に辞められた場合は返金されません。 クリニックの経営規模を考えると、この「採用→離職→再採用」のループは経営を直撃します。

理由3:少人数だからこそ「合わない人」の影響が大きい

クリニックは5〜15名程度の少人数で運営されることが多く、1人の「合わない人材」がチーム全体の雰囲気を壊すリスクが大企業よりも遥かに高い。

求人サイトや人材紹介経由の採用では、スキルや経験は確認できても、「この人がうちの少人数チームに馴染むか」というカルチャーフィットの判断が難しい。 結果として「スキルは十分だが、人間関係がうまくいかず退職」というミスマッチが発生します。


クリニックにリファラル採用が最適な4つの理由

理由1:医療業界は「横のつながり」が強い

看護師や医療事務は、看護学校の同期、前職の病院の同僚、勉強会での知り合いなど、業界内の人脈が非常に豊富です。 特に看護師は「○○病院の○○さん」「元同じ病棟だった○○さん」のように、横の繋がりが密な職種。

この既存のネットワークを採用チャネルとして活用しないのは、大きな機会損失です。

理由2:カルチャーフィットの精度が圧倒的に高い

少人数のクリニックでは、スキル以上に「この人とうまくやっていけるか」が重要です。 今のスタッフが「この人ならうちの雰囲気に合う」と判断して紹介してくれる人材は、人材紹介会社がマッチングしたどんな候補者よりもカルチャーフィットの精度が高い。

紹介者は「自分が毎日一緒に働く相手」を選んでいるのですから、いい加減な紹介はしません。

理由3:採用コストを10分の1以下に削減できる

人材紹介会社経由で看護師1名を採用すると60〜100万円。 リファラル採用なら、紹介してくれたスタッフへのインセンティブ(1〜5万円)とツール利用料(月額1万円)のみ。 年間の採用コストを劇的に削減できます。

理由4:「辞めにくい」構造が自然に生まれる

リファラル経由で入職したスタッフには、紹介者という「社内のサポーター」がいます。 分からないことを気軽に聞ける。ランチを一緒に食べる相手がいる。孤立しない——。 この安心感が、入職後の早期離職を大幅に減らします。

特にクリニックの場合、少人数の職場に1人で飛び込む不安は大きいもの。 「○○さんの紹介で来ました」というだけで、他のスタッフからの受け入れもスムーズになります。

(※定着率が高まる詳細なメカニズムは「リファラル採用と定着率の関係」で解説しています)


クリニックでリファラル採用を始める具体的な方法

ステップ1:院長がスタッフに「直接」お願いする

クリニックの最大の強みは、院長がすべてのスタッフと直接コミュニケーションを取れる距離感です。 この強みを活かし、院長自らが以下のように声をかけてください。

「今、看護師を1名探しています。看護学校の同期や前の病院の同僚で、転職を考えている方はいませんか?まずは見学に来てもらうだけで大丈夫です。紹介してくれたらギフト券でお礼します。」

ポイントは3つ。「具体的な職種」「まずは見学でOK」「お礼がある」。この3要素を1回の声かけに含めてください。

全体ミーティングでの告知よりも、1対1で個別に声をかける方が効果的です。 「○○さん、前の病院に良い人いなかった?」と個人名で聞かれると、スタッフは具体的に顔を思い浮かべやすくなります。

ステップ2:「見学+ランチ」で職場の雰囲気を伝える

クリニックの採用では、正式な面接の前に「職場見学+ランチ(カジュアル面談)」を入口にするのが非常に効果的です。

候補者に実際のクリニックを見てもらい、院長と30分ほど話をする。 可能であれば紹介者も一緒にランチを取り、「実際の雰囲気」を肌で感じてもらう。

クリニックの最大の差別化要因は「院長の人柄」と「スタッフの雰囲気」です。 これは求人票では絶対に伝わらない。直接会って、空気を感じてもらうことでしか伝わりません。

(※カジュアル面談の進め方は「カジュアル面談とは?」で詳しく解説しています)

ステップ3:看護師・医療事務で異なるインセンティブ設計

クリニックの場合、看護師と医療事務では採用難易度が異なるため、インセンティブも分けて設定するのが効果的です。

職種 見学・面談実施 採用決定(3ヶ月勤続)
看護師 ギフト券 5,000円 ギフト券 30,000〜50,000円
医療事務 ギフト券 3,000円 ギフト券 10,000〜20,000円

看護師は採用難易度が高く、人材紹介経由なら60〜100万円かかることを考えると、5万円のインセンティブでも圧倒的にコストパフォーマンスが高い。

「見学に来てもらうだけで5,000円もらえる」——この少額のインセンティブが、スタッフの「声をかけてみようかな」を「声をかけよう」に変えます。

ステップ4:紹介URLを「院内」と「個人」の2ルートで展開

院内掲示: 休憩室やスタッフルームに紹介QRコードのポスターを掲示する。「スタッフ募集中!お知り合いに看護師・医療事務の方がいらっしゃいましたら、QRコードからご案内ください」と記載。

個人向け: スタッフ1人ひとりに専用の紹介URLを発行し、LINEで友人に送れるようにする。「このリンク、見てみて。うちのクリニックで人探してるんだけど」とLINEを1通送るだけで紹介完了。

ステップ5:不採用時のフォローを必ず準備する

クリニックは少人数職場のため、紹介者と候補者の関係がより近い傾向にあります。 不採用時に紹介者が「自分のせいで友人に恥をかかせた」と感じると、二度と紹介してくれなくなります。

不採用の場合は、以下のルールを徹底してください。

  • 不採用の連絡は院長(または事務長)から候補者本人に直接行う
  • 紹介者には「紹介してくれてありがとう。今回はタイミングが合わなかったけど、また良い方がいたら教えてください」と感謝を伝える
  • 可能であれば、紹介者と候補者のランチ代(5,000円程度)を会社負担で補助する

「潜在看護師」へのアプローチにもリファラルは有効

日本には約70万人の「潜在看護師」——看護師資格を持ちながら看護の仕事に就いていない方——がいると言われています。 結婚・出産・育児で一度現場を離れた方が多く、「復帰したいけど、ブランクが心配」「いきなりフルタイムは無理」と考えています。

こうした潜在看護師は、求人サイトには登録していません。 しかし、元同僚のスタッフからの一言は届きます。

「うちのクリニック、午前だけのパートでもOKなんだけど、復帰してみない?院長も優しいし、ブランクがあっても大丈夫って言ってたよ。」

求人票の「ブランクOK」「パート可」という文字だけでは復帰を決断できない人も、信頼できる元同僚の「大丈夫だよ」の一言で動き出すケースは非常に多い。

リファラル採用は、この「最後の一押し」を提供できる唯一の採用チャネルです。


スタッフ紹介をシステムで管理する

クリニックの規模(スタッフ5〜15名)であれば、紹介の管理は手作業でも可能です。 しかし、「誰が紹介してくれたか」「見学は実施したか」「ギフト券は渡したか」の追跡を院長や事務長が手動で行うのは、日々の診療の忙しさの中では抜け漏れが生じがちです。

中小企業向けリファラル採用管理ツールリファぱっとなら、クリニックのスタッフ紹介を効率的に管理できます。

クリニックの課題 リファぱっとでの対応
看護師に「紹介して」と何度もお願いするのが気が引ける スタッフごとの紹介URLが常にオープン。声かけは最初の1回でOK
ギフト券の購入・管理が面倒 条件達成時にデジタルギフトを自動送付。都度決済で在庫管理も不要
紹介状況を院長が把握しきれない ダッシュボードで紹介数・面談実施状況を一目で確認
ITに不慣れなスタッフが使えるか心配 パスワード不要のマジックリンク認証。LINEが使えれば操作OK
法的な不安がある 社労士監修のインセンティブ運用ガイドライン付き

月額10,000円(税別)から利用でき、無料で始められます。 人材紹介会社に1名分の手数料を払うコスト(60〜100万円)で、リファぱっとなら5年以上運用できる計算です。

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よくある質問

Q. 看護師5名の小さなクリニックでもリファラル採用は使えますか?

はい。看護師5名であっても、各人が看護学校の同期や前職の同僚を2〜3名ずつ知っていれば、10〜15名の潜在候補者にアプローチできます。大規模病院のように組織的な展開は不要で、院長が個別にスタッフに声をかけるだけで始められます。

Q. 医療事務の採用にもリファラルは効果がありますか?

はい。医療事務は資格不問のケースも多く、看護師ほど採用難易度は高くありませんが、「実際の雰囲気が分かる」「知り合いがいるから安心」という効果は同様に働きます。特に中小規模のクリニックでは、医療事務の定着率改善にリファラル採用が有効です。

Q. 人材紹介会社と併用すべきですか?

はい。急ぎの欠員補充には人材紹介会社を活用しつつ、リファラル採用を中長期の主力チャネルとして育てる形が最適です。リファラルが軌道に乗れば、人材紹介会社への依存度を段階的に下げていけます。

Q. スタッフ同士が友人関係だと、馴れ合いにならないか心配です。

適切なマネジメントがあれば問題になりません。クリニックの場合、院長が全スタッフの業務を直接見ているため、馴れ合いが発生しても早期に対処できます。むしろ、スタッフ間の良好な人間関係は、患者さんへのサービスの質を向上させるプラス要因として働くことが多いです。


まとめ:人材紹介会社に80万円払う前に、スタッフに一言聞いてみる

クリニックの看護師・医療事務の採用で最もコストパフォーマンスが高い方法は、驚くほどシンプルです。

今いるスタッフに「看護学校の同期や前の職場の同僚で、転職を考えている人はいませんか?」と聞くこと。

人材紹介会社に80万円を払って1名採用する前に、まずこの一言を試してください。 スタッフの一言で来てくれる人材は、人材紹介経由の候補者よりも「うちのクリニックの雰囲気を理解した上で来てくれる」ため、定着率が圧倒的に高い。

今日から始められるアクションは2つだけ。

1つ目: 次の全体ミーティングまたは個別面談で「知り合いに看護師・医療事務の方がいたら教えてください」とスタッフに伝える。

2つ目: 紹介してくれたスタッフに「ありがとう」とギフト券を渡す。

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